柿を薬膳で読み解く|潤いと免疫を整える秋の果実

秋も深まり、空気の乾燥が気になる季節になりました。
喉がイガイガしたり、肌がカサついたりしていませんか?
そんなとき、やさしく体を整えてくれるのが秋の果実「柿」です。
🍂 秋は“乾燥”と“冷え”に注意
秋から冬にかけては、空気の乾燥が進みます。
東洋医学では、乾燥は「肺」に影響を与えやすく、
咳や喉の渇き、便秘、肌の乾燥などのトラブルが起きやすいとされています。
この時期におすすめなのが、肺をうるおす食材=柿。
旬の食材には、その季節の体調変化を整える力があるのです。
🍊 柿の薬膳的な働き
薬膳の世界では、柿は次のように分類されます。
- 五味:甘・渋
- 五性:寒
- 帰経:肺・大腸・心
柿の主な作用は「清熱・潤肺・止咳・解酒(せいねつ・じゅんぱい・しがい・かいしゅ)」。
- 清熱(せいねつ):体にこもった熱を冷ます
- 潤肺(じゅんぱい):肺をうるおして乾燥を和らげる
- 止咳(しがい):咳をしずめる
- 解酒(かいしゅ):お酒のアルコール分解を助ける
つまり、乾燥による咳・喉の渇き・二日酔い・口内炎などにぴったり。
まさに“秋の体に寄り添う果物”です。
🧬 現代栄養学から見た柿の魅力
薬膳だけでなく、栄養学的にも柿は優秀です。
- ビタミンC:みかんの約2倍。免疫力を高め、風邪予防や美肌に◎
- ビタミンA(βカロテン):粘膜を保護し、乾燥から喉や肌を守る
- ポリフェノール(タンニン):抗酸化作用があり、老化や二日酔いを防ぐ
“おいしい”だけでなく、内側から潤いと免疫を支える果物なのです。
🍵 柿をおいしく薬膳的に取り入れる
・冷えやすい方は、「柿+しょうが湯」など温かい飲み物と一緒に。
・エネルギー補給したいときは、「干し柿」がおすすめ。
・ヨーグルトやはちみつと合わせれば、腸の潤いケアにもぴったりです。
💬 まとめ
柿は、秋の乾燥と冷えをやさしく整える潤い果実。
薬膳的にも、栄養学的にも理にかなった旬の食材です。
体の声を聞きながら、
自然のリズムに寄り添って食を楽しんでみてくださいね。
🌿治療院江口より
体の内から食で、外からツボで整えましょう。

